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08.小松和彦「妖怪・異界と日本の文化」
日時:2010年7月24日(土)午後2時~4時
参加費:7,500円(事前申し込み)
定員:7人
会場:京都市伏見区桃山水野左近東町76 京阪・近鉄「丹波橋」徒歩10分、(株)リブアート内

●ゼミナール概要

日本人は古代から、たくさんの妖怪を生み出してきました。そうした妖怪を通じて、日本人の歴史やその心の世界を垣間見ることができます。
「妖怪」という言葉や概念は実は比較的新しく、明治時代に作られたものです。妖怪は、「合理的・科学的には説明できない不可解な現象や存在として考えられており、なおかつ祀られていないもの」と定義できます。祀られていれば、その存在は「神」になってしまいます。
「真っ暗な夜道を歩いていると前に壁ができて進めないような感覚になる」「谷川から聞き慣れない音がする」――。こんな日常生活の不思議な音やにおい、形などを人々は「ぬりかべ」「小豆洗い」などと呼んで妖怪を作り出しました。そのように妖怪を「名づけ」ることで、不可解な現象や存在に対する不安や警戒心、恐怖心をコントロールしようとしたのです。
ところで、ここ10年ほど、妖怪熱が高まっています。「ゲゲゲの鬼太郎」や作者・水木しげるの奥さんの自伝「ゲゲゲの女房」がアニメやドラマになったり、妖怪が登場する小説が売れ、相次いで映画化されたりもしているのは、ほんの一例です。妖怪が盛んに生まれたりモテたりする時代は、社会が大きく動いたり、逆に、世の中が行き詰まったりした時期と重なっているように思います。
たくさんの妖怪をはぐくんだ日本文化を見つめることで、人間や現代の社会が抱える恐怖心や不安、嘆きなどを浮き彫りにできると考えています。

●小松和彦(こまつ・かずひこ)【プロフィール】

国際日本文化研究センター教授
昭和22年東京生まれ。45年埼玉大学教養学部教養学科卒業、47年東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。51年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。信州大学教養部講師・助教授を経て58年に大阪大学に。平成8年に同大教授に就任、翌年から国立日本文化研究センター教授。平成22年から同センター副所長。昭和54年、第10回渋沢章受賞。専門は文化人類学、民俗学、口承文芸論。
【主な著書】『神々の精神史』(講談社学術文庫)、『憑霊信仰論』(講談社学術文庫)、『異人論』(ちくま学芸文庫)、『悪霊論』(ちくま学芸文庫)、『妖怪学新考』(洋泉社MC)、『異界と日本人』(角川書店)、『妖怪文化入門』(せりか書房)、『百鬼夜行絵巻の謎』(集英社ビジュアル新書)、『怪異の民俗学』(全八巻、河出書房新社、編著)、『日本妖怪学大全』(小学館、編著)、『妖怪文化研究の最前線』(せりか書房、編著)など多数。
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